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60年代後半生まれの独身女が日々考えたことをつづります


by kiriharakiri
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只今戦争中

ロンドンでの爆発による死者は50人を越え、負傷者は700人以上と発表された。

各国のお偉いさんは口を揃えて「テロ」「テロ」「テロ」だし、ウェブサイト上には「欧州のアルカイダ秘密組織」を名乗る組織が「イラクとアフガニスタンでの虐殺への報復だ」との犯行声明を発表したそうで、「イラク戦争などに積極的に参戦した英国に対して仕掛けられた大規模な報復テロの可能性が強まった(by共同通信)」。

つまり英米その他英米に追従する国々のトップが攻撃目標としている「敵」による犯行ということだ。まだ明白な証拠はないし誰も捕まっていないけど。

今回の犯行は西ヨーロッパでは初の自爆テロである可能性があると言われている。阻止が難しい自爆テロが世界各国に広がっていく経過を我々は目撃しているのかもしれない。

自国が戦争をしているという状況に立たされたことのない自分は平和な市民生活を手にしているはずだったが、いつの間にかそうではなくなっているようだ。日本は英米同様にイラク戦争に参加しているわけで、日本でも交通公共機関などを中心に「警戒」を強化している。厳重な警戒がどのくらい続くのかは知らないが・・・理屈では「敵」が存在する限りは警戒を緩めることは出来ないことになるが、現実問題として時間が経てば警戒は緩み、その隙を突いて攻撃されてしまう可能性は大きい。それとも、「いつでも厳重警戒社会」が出現するのか?

今回の事件では50人以上が死亡ということでショッキングだが、でもイラクからはしょっちゅう20人死亡とか30人死亡とか、多くのイラク人が亡くなったというニュースが伝えられている。イラクでの米国人の死者も1700人以上、負傷者にいたっては数千人ということだ。ロンドンでは50人死んでこの騒ぎなのに、それをはるかに上回る死者が出ても大騒ぎにならない・・・不思議な気もするが、それはイラクは戦場でありロンドンは所謂戦場ではないからだろう。戦場での人の命は軽い。

つい先日の米国建国記念日にブッシュ米大統領が寄せた米国民へのメッセージによると「(イラク戦争での)犠牲者に栄誉を与える最良の方法は「戦闘を続けることだ」」そうだ。戦闘を続ける―――戦場はイラク国内に限るなんて約束があるわけじゃなし、戦争をしている以上は自分の国も戦場になり得るのは当然のことではないか。それは自国で無差別大量殺人だって起こりうるということであり、そのためにいつでも厳重な警戒を怠らなくてはいけない・・・やっぱり「いつでも厳重警戒社会」の出現ということか・・・パスポートにもなんだかいろいろ詳細な個人情報が詰め込まれるようだしなぁ。

ブッシュ米大統領は「この試練のときこそ、すべての米国民は、国旗を掲揚したり前線の軍に手紙を書いたり、あるいは軍の家族を助けるなどして、われわれの自由を守ってくれている人々に感謝する方法を見つけてほしい(byロイター)」と語り、「国民の愛国心に訴えた(byロイター)」。

おお、国旗とか愛国心というものはこういうときにこうやって使われるのだな。だから日本でも学校で国旗の日の丸掲揚しろ!国家の君が代歌え!日本の若者よ愛国心を持て!と煩くこだわる人がいるのだろう。こういう人たちは、日本人も日の丸を掲揚してサマワで活動する自衛隊員に感謝するべきだ、ときっと思っているだろう。

それにしても、もし日本の自衛隊員が赴任した地で1700人も死んだら、自衛隊をそのままその地に留めるであろうか。そんなこと国民が許すのか!?と思うが、もしかしたら案外多くの人は駐留に賛成して、マスコミも同調して、そういうことを許す・・・日本はもしかしたらそんな国なのかもしれない。

くわばら くわばら。
by kiriharakiri | 2005-07-08 22:17 | 社会一般