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60年代後半生まれの独身女が日々考えたことをつづります


by kiriharakiri
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イタリア旅行記 その11 雨のフィレンツェでの出来事

フィレンツェに到着した日はいい天気だったのですが、翌日からは冷たい雨。フィレンツェでは「着物で旅行計画」はすっかり頓挫して、もともと「パジャマにでもするか~」と持って行ったスウェット・パンツでうろつく始末。よって自分を写した写真がありません。しょうもない。

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これは街をウロウロしていたときに見かけたお菓子屋さんのショーウィンドウ。果物屋さんではありません。



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日本の和菓子は、こういう「何かに似せたお菓子」が得意ですが、イタリアにも似たようなものがあるのですねえ。食べていないので味は分かりません。


そんな雨のフィレンツェの午後、私は「トスカーナのワイナリーを訪ねる半日観光ツアー」というものに参加しました。小さいバスで行くのかなーと思っていたのですが、大型バスにお客さんびっしりでした。フィレンツェの観光業界は左団扇!?

バスでフィレンツェの町を出発しますと、晴れていたらきれいな田園風景の車窓を楽しめたのでしょうが、雨で霧までかかっていて周りの様子がよく見えません。それでもブドウ畑やオリーブ畑(と言うのだろうか?)が見えてきました・・・。

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ワイナリーに到着し、内部を見学。地下の貯蔵庫にはワイン樽がゴロゴロしています。

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で、ここでワインの製造工程などを見学できるのかな~と思ったら、サッサとテーブルの用意してある部屋に連れて行かれ、ワインの試飲です。出されたワインは、当然そこのワイナリーで作られた物で、キャンティ2種類。そのうちの高いほうの(と言っても、日本のワインの価格と比べると安い)キャンティ・クラシコが、とても香りがよく、結構複雑な味・風味、美味しかったです。このワインを1本購入。ワイン試飲の際は、オリーブオイル(やっぱりそこで作られたもの)を塗ったパンやビスコッティなどがテーブルに置かれていたのですが、このオリーブオイルも美味しかったので1本購入。

結局このツアーは試飲に結構時間を使って、あとはフィレンツェの街に戻る途中で小さな村に寄ったのですが非常に短時間で全然ゆっくり見てまわる時間も無く、わざわざお金を払って参加するまでの価値はなかったかなぁ、というのが正直なところでした。バスの中ではイタリア人ガイドが(英語のツアーだったので)英語で非常によく喋りいろいろ解説してくれましたが・・・。

そんなこんなでフィレンツェの街に到着、バスを降りるためタラップに足をかけようとしたとき、足元でガラガラガッシャーン!というすごい音!購入したワインとオリーブオイルの入っていた厚紙で出来たバッグの底が抜けてワインとオイルの瓶が地面へ落っこちて割れたのです!

雨降りでバスの中の床も濡れていたのに、そこに厚紙のバッグを置いていたため底の部分が濡れて弱くなり底が抜けてしまったのでした。晴れていれば、こんなことにはならなかったのに・・・せめてもうちょっと早くバスの中で底が抜けていたら、バスの床に落ちただけなら割れなかったかもしれないのに・・・何も一番高い位置から一番低い位置へと落ちなくても・・・。

そんなことを言っても仕方がありません。ワインは雨に濡れたフィレンツェの道路が飲んでしまいました。幸い、オリーブオイルは無事でした。こちらは箱入りの瓶に入っていたため割れなかったのだと思われます。過剰包装も役に立つことがあるのだ!

とにかく、もうどうにもなりません。気分を取り直して夕食です。手頃な値段のトラットリアがあったのでそこに入ってみました。

とりあえず頼んだワインは4分の1リットルで2ユーロのテーブルワイン。これが、美味しいワインを飲んだ後ですから、まるで美味しくない!味わいってものが全然ない!もうちょっと高いワイン頼めばよかったと思いました。

1つ目の皿は豆のスープにして、2皿目は何を頼む?とメニューを眺めていたのですが、

Trippa alla fiorentina

というのが目に留まりました。メニューには英語の説明文もあってHoneycomb tripe cooked with tomato sauce とあります。ミツバチの巣・・・?何だろう、でもfiorentinaと言うのだから、フィレンツェの名物料理なのだろうし、これにしてみるか、ということでコレを頼みました。

そうして出てきたものが・・・赤いトマトソースに何やら肉?みたいな不気味なものが入っています。確かに蜂の巣みたいに小部屋に分かれているような部分があるけれど?何コレ?と、その肉らしきものを恐る恐る口にしてみますと・・・

もつ!

Trippa alla fiorentinaとはモツのトマト煮混みだったのです。・・・私は比較的何でも食べるほうだと自負しているのですが、モツは苦手。形状が気持ち悪いし、ツルツルグニャっとした食感も気持ち悪いし、とにかく気持ち悪くて食べることが出来ません。頼んだ料理を殆ど全部残すのはよくない、と思って頑張って食べてみようとしたのですが・・・駄目でした。

お店の人に「すいませんが・・・」ということで皿を引っ込めてもらいました。

ホテルに戻ってガイドブックを開いてみますと、各地の名物料理が紹介されているページにトリッパのことはちゃんと載っていて、牛の胃であると書いてありました。ガイドブックをもうちょっとよく読んでおくのだった・・・。

後日さらに調べてみますと、honeycombには反芻類の第2胃という意味があり、tripeはトライプ(反芻動物の第1・2胃;食用となる部分)となっています。全然知りませんでしたが身をもって学習いたしました。

臓物料理というのは、昔、肉の美味しい部分を王侯貴族やらに取られてしまった庶民が編み出した庶民の料理、というのは洋の東西を問わないようです。そんな庶民の味、モツが食べられない自分、庶民も贅沢になったものですね・・・。

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肉屋でもっと勉強して出直し!(ワイナリーツアーで寄ったGREVEの肉屋さん)




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by kiriharakiri | 2005-11-19 23:58 | イタリア旅行記