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60年代後半生まれの独身女が日々考えたことをつづります


by kiriharakiri
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美術館からポスター購入→低価格と大量生産・大量消費

某国の2つの美術館にポスターを何枚か注文しました。以前、この2つとは別の美術館にポスターを注文したところ、届いたポスターの印刷のあまりの悪さに失望したことがあります。不鮮明で色も悪く、オリジナルの良さが全く伝わってこない。もともと小さい絵を大きく引き伸ばしたというのならまだしも、それはオリジナルが比較的大きな絵だったと言うのに・・・。とにかく未だかつて飾ったことはありません。

ですので、そこの美術館に注文する気にはなれず、別の美術館へ。どちらも膨大な所蔵品をネット上で閲覧でき、この絵のポスターが欲しいな~と思えばその絵のポスターを買うことが出来るのです。「人気作品じゃなさそうだからポスターないだろうな」なんて心配は要りません。

美術館の自慢のデジタルカメラと自慢のプリンターでお好きな作品をお好きな(既定の)大きさで提供いたします!ということなのです。

注文後、一つの美術館からは約10日で、もう一つの美術館からは約2週間で(それが今日だったのですが)届きました。確かに、絵はとてもキレイに再現されています。某美術館のポスターとは雲泥の差。(この美術館も今はもっとキレイな印刷のポスターを売っているのかなぁ?いまいち信用できない。)

惜しむらくは・・・一方の美術館では印刷を通常プリントにするかアート・プリントにするか選択できて(後者がグンとお高い)、スタンダード・プリントには「gloss」と「satin」を選ぶようになっていました。何だかよく分からなかったので「gloss」がプルダウンの上にあったから、そのまま「gloss」にしてしまいました。が、届いたポスターを見て気付いた。gloss=光沢、satin=絹目、だったんです(絶対に)!「スタンダード・プリント」=写真用紙を使ったポスターだということを知らなかったからなぁー。知っていたら光沢&絹目に思い至ったかもしれないのに。どこかにちゃんと書いてあったのかな?美術館に質問メールを出せばよかったー。(ちなみに、アート・プリントには上質そうな紙が使われていました。お値段だけのことはあるというカンジ。)

で、なぜ光沢が良くないかと言うと、私が使っているポスターフレームはガラスではなく塩ビ板なので(ガラスは危険なので塩ビが気に入ってます)光沢だとペタッとくっつてしまってヘンな模様みたいな汚れみたいなものが出てしまうんです・・・絹目だと多分ここまでペタッと塩ビ版にくっつかなかったんじゃないかと思って・・・。でも今更どうしようもないので、このまま飾ります。今度注文することがあったら気を付けよう。

さて、今日届いたほうのポスター。暫く重石をして丸まっているのを平らにして、額に入れようとしたら・・・入らない。ポスターが大きい。私はA3を頼んで、A3用の額に入れようとしているのだけれど・・・?ポスターの大きさを測ってみると・・・A3サイズじゃないじゃん!A3よりちょっと大きいぞ!同封の送り状を確認してみると、この絵のタイトルの横にはA3と書いてあって、手書きのチェック印まで付いています。

えええ、もしかして・・・と思い、残りの3枚(全部で4枚買った)をチェックしてみると・・・これ、明らかに四角いじゃん!四角いA3なんてあるかっ!てのが2枚、まるっきりの特殊サイズ(パノラマ写真状態)が1枚。結局、最初の1枚が一番A3に近かった・・・。

送り状にはやっぱりちゃんとA3とあって、手書きチェック付き。

つまり、A3を頼むと一番A3に近いサイズにして送ってくれる―――ということなのか?これもちゃんとどこかに書いてあるのか?私の見落としか?

絵というのは、当然JIS規格なんて関係の無い大きさに描かれていますから、A3だのA2だの言っても、ピッタリその大きさになるわけがありません。普通は余白を入れて、その余白分で調整して既存のJISサイズとかポスター・サイズにして売っているものです。で、余白に作者の名前や作品のタイトルや美術館の名前なんか入れたりして・・・。だから作品によっては余白がかなり大きくなってしまう場合もあります。

でも今日届いたポスターは、余白が最適な大きさになるようになっている=ポスターもオリジナルの作品と同じような縦横比になる、ということなんですね。

どっちがいいのか・・・フレームに入れて飾ることを考えると前者の方が便利だと思います。

で、じゃあ、どうするのよ、この4枚。となるのですが・・・。

案1・お蔵入り(させつつ貰い手を捜す)
案2・大き目の既成サイズフレームに入れる。あまった部分には・・・キレイな紙でも敷いておく。(写真用のマットが自由な大きさで手に入れられて、自由な大きさで窓を開けられたらいいんだけれどね~。)
案3・フレームをオーダーメイド

私が買っているポスター・フレームはかなり安いのですが、それをオーダーすると(オーダーも受け付けてますとのこと)一体幾らに・・・?とりあえず見積もりをお願いしてみました。お店が連休中なので返答は連休明けです。

オーダーすると何でも高くつくからねぇ・・・。

で、オーダーで高いと言えばカーテン。買ってきた緑のカーテンは、結局その夜のうちに架け替えてしまいました。そのときにも思ったし、時々思っていたことなのですが、それは「ウチのカーテンって絶対に幅が余ってる、ダブダブしてるよな・・・」ということ。

無印でもらってきたカーテン用カタログにオーダーメイドの際のサイズの出し方が載っていたので、それの通りにウチの窓に必要な長さを出してみました。そうしたら、100センチ2枚ではなく90センチ2枚でちょうどいいことが判明!20センチも余ってるということです。そりゃダブつきますよね。

じゃあ、今回買ったのと同じ生地で幅90センチ長さ178センチでオーダーするとお幾らなのかと調べると・・・6300円。既製品の100×178センチの定価が3050円ですから倍以上です。やっぱりオーダーって高い。一つ、一つ、その人のために作ったものって高いのよ・・・。

今、私は(そして多分多くの人も)沢山のモノに囲まれていると思うのですが、それは多くのモノがそれなりに安いからだと思いませんか?例えば、私は着物を何着か持っていますが、それは大量生産(既製品・もしくはセミ・オーダー)のポリだからこそ出来たこと。一つ一つ、あなたのために丁寧に・・・なんて品は、私がこれまでに着物に使ったお金を全部出してもきっと一着も買えないと思います。

洋服だってしかり。テレビの『ポワロ』に、ポワロがテーラーでスーツの仮縫いをしている場面があるんです。テーラーから「確かに去年よりサイズが大きくなってます!」と言われても否定しようとするポワロ―――というシーンそのものは微笑ましいですが、洋服をあんなふうにして手に入れなければいけないとしたら・・・きっと私はいっつも同じ、古い、ボロボロの服を着ていることになるんだろうなぁと思いました。

しかし、幸い(?)私たちの周りには安物が沢山あります。

安物はなぜに安いのか?理由は幾つもあると思うのですが、その一つは「大量生産」だと思います。同じものを大量にオートマティックにガーッと作ることで、一つあたりのコストがガクンと下がるのです。

IKEAもいつも宣伝してます。「私たちが商品をお安く提供できる理由の一つは大量生産」だと。

そして大量生産を支えているのは・・・大量消費。そう、私みたいな無駄遣い野郎がた~くさんいて大量消費をして大量生産を支えているわけです。

大量消費は環境には優しくないらしい―――ですが、モノは安くあって欲しい。だって収入が限られているから。(予算制約線がグーンと下のほうに・・・。)

自分は言わば大量消費の申し子。うん、でも、だから?一体どうすればいいのか?悩まなくても普通の人にはモノが手に入らなくなる時代がもうすぐ来るのかもしれませんが。
by kiriharakiri | 2008-10-11 22:52 | 社会一般