60年代後半生まれの独身女が日々考えたことをつづります


by kiriharakiri
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カテゴリ:私の主張~雑多なあれこれ( 1 )

占いは信じない

ネットを見ていたら、「男性には理解しがたい女性の〇〇ランキング」というのがありました。私が最初に読んだ記事には5位までしか出ていなくて、そのとき咄嗟に「理解できん」と思ったのが第3位の「占いに頼りたい気持ち」。後で9位まで見て「これも理解できん」と思ったのが第6位の「ダイエットのはまり方」と第9位の「記念日の重要度」。他は、自分がしているかどうかはともかく「理解」は出来る、と言うか、出来ているんじゃないかなぁと思います。

特にまるっきり理解の範囲外なのが「記念日の重要度」。理由の想像すらつかない・・・。理由などないのかもしれない。

逆に、咄嗟に「分からん」と思ったけれど、よくよく考えてみると「理解」は出来ているかも?というのが「占いに頼りたい気持ち」。

話は私が大学1年生のときに遡ります。大学1年のときは「教養課程」(今はないんだっけ?)となっていて、自分の学部や専攻とは全然関係のない授業を受けたりしておりました。その中には、ゼミもあって、学部の内容と関係のあるゼミもあれば全然関係のないゼミもあったのですが、私は後者のゼミを選びました。私は法学部にいたのですが入ったのは「戯曲研究」のゼミ。教授は法学部の教養課程の英語の教授。初老で白髪で柔和な感じのとってもいい先生でした。

そこで初めて「教材」として取り上げられたのがチェーホフの「かもめ」。私はそれまでチェーホフなんて名前も知らなかった!(やっぱり「教養」過程は必要だと思います~。)ちょうど文学座(だったか?)の「かもめ」が上演されて、それも皆で見に行ったっけ・・・。

という昔話はともかく。このゼミでシェークスピアの「マクベス」を取り上げたことがありました。(さすがにシェークスピアもマクベスも名前は知ってましたよ!)

物語の冒頭で、マクベスは妖女に

「マクベス、ばんざい。グラームズの領主、ばんざい。」
「マクベス、ばんざい。コーダの領主、ばんざい。」
「マクベス、ばんざい。行末王になる人、ばんざい。」

と「予言」されます。この時点でマクベスはグラームズの領主なのですが、コーダの領主でも王様でもありません。マクベスは妖女たちの言葉を必ずしも真に受けていない感じです。ところがその直後、自分がコーダの領主となったことを知らされます。驚くマクベス。しかし、次なる「王の地位」については・・・?

ここで、悪女として名高くなってしまったマクベス夫人が「暗躍」します。夫から妖女の「予言」の話を聞いたマクベス夫人は、自分の夫は王になる運命である!と強く信じるのです。そしてマクベスの居城にやって来た王の暗殺をマクベスにけしかけて実行させます。

マクベスは「予言」に対していまいち半信半疑でグズグズしているのに、マクベス夫人は「予言」は絶対だ!と疑うことがありません。この差は何だろう?―――という話がゼミで出たんですよ。

で、そのとき先生が「一般的に今でも女性の方が『占い』を信じるからね」といったようなことを言ったのです。

男にとって自分の人生とは自分の力や才覚で切り開いていくものです。最初から決まっているものではない。自分が作るのです。

一方、女にとって自分の人生というのは「所与」のものなのです。既に決まっているのです。女はそれを辿っていくまでです。既定のものなら「予言」も可能です。既定のものならそれを前もって知りたい!と思っても不思議はありません。

だから女性の方が占いが好きだし、信じるのではないだろうか―――と。

なるほどね、と思いました。確かにそういう面はあるかも。

実際には、女にとっても男にとっても、人生には自分で切り開ける部分もあれば、自分の力ではどうしようもない「運命」みたいなものに握られている部分もあると思います。特に昔は予告無く天変地異や疫病に晒され、それに対する対応策もあまり無かったわけで、生き延びるのは今以上に大変なことだったでしょう。だから昔の人は「占い」の類を男女に関わらず今より信じて、と言うかそれに頼っていた面があるように思います。また女に限って言えば、昔は女には自分のことを自分で決める権利もなく全てが親や周囲に決められて、そこから逃れることは殆ど不可能な場合が多かったでしょうしね・・・。

しかし、ことは「今」の話なのです。今は、少なくとも日本では、多くの女にとって女であっても基本的に自分で自分の人生を切り開ける筈だとは思いませんか?なぜ自分の人生を「所与」のものであるかのように捉えるのでしょう?昔からの意識に引き摺られているから?

私は占いを信じる女って、とても「受身的」だなぁと思うのです。なんか勿体ない気がする。なんで自分の力でなんとかしようと思わないんだろう!?その方が楽だから?もしかしたら、その方が男に受けるのかもしれないなぁ~なんて穿ち過ぎかしら。

結論:女が占いに頼りたい気持ちが強いのは、人生が所与のもの・既定のものであるがゆえ、それを知りたいと願うからである。つまりは人生を受身的に生きているのである。

考えてみると、私の父は、父なんだから男なのですが、高島暦の愛読者でそこに書かれていることを信じています。そしてその父の人生に対する態度はどちらかと言うと「受身的」だなぁ~と感じます。昔の、生き延びるのが大変だった時代の最後の生き残りかな?
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by kiriharakiri | 2009-03-28 22:05 | 私の主張~雑多なあれこれ