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60年代後半生まれの独身女が日々考えたことをつづります


by kiriharakiri
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イタリア旅行記 その15 ヴァチカン美術館

ローマに行ったからにはやはりヴァチカンに行かねば――というわけで行ってきました、ヴァチカン、着物で。

まずはヴァチカン美術館。ここも入り口に行列が出来ることで有名です。行列・長時間待ちを回避するには(1)朝一番、開館時間よりも少し早く行って並ぶ、(2)混むのは主に午前中なので昼過ぎに行くと行列がないかも、という2つの意見を聞いたのですが、私は後者を選びました。いえ、選んだと言うよりは自然にそうなったと言うか・・・朝早くから行動するのは辛いんです、多分ウツの後遺症ですね・・・。少しでもシャキッとした気分になろうと着物を着ていったわけです。
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行列が無いといいなーと思いつつヴァチカン美術館へ向かったのですが、美術館の入り口から随分離れた所に行列が!ヴァチカン美術館に入るための行列でした。あーああ。ただ、行列は結構どんどん進んで、結局40分程度の待ち時間で美術館に入ることが出来ました。

ヴァチカン美術館には日本語のオーディオ・ガイドがありますので、それを借りようとしたのですが、「パスポートがないと駄目」と言われてしまいました。私のパスポートはホテルのセーフティー・ボックスの中です。通常、こういうときの担保としてはパスポートの他にクレジット・カードや現金が使えることが多いのですが、ヴァチカンではパスポートでないといけないそうで・・・泣く泣くオーディオ・ガイドは諦めました。楽しみにしていたのに~。

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それにしても、ヴァチカンでガイド無しというのは無謀すぎます。仕方なくガイドブックを買いました。左の写真が買ったガイドブックの表紙。ミケランジェロによるシスティーナ礼拝堂の天井画が使われているこの本、なんか見覚えあるな~と思ったら、10年前に買ったガイドと同じ本でした。ああ、私っていいお客さんかも。この本は美術館の収蔵物の文字によるガイドなのであまり写真は載っていません。ので、帰国後の観賞用として綺麗な写真の沢山載ったガイドブックも買いました。本当にいいお客さんだこと。


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右がその観賞用ガイド。左半分はシスティナ礼拝堂の天井画(やっぱりコレは外せないんですねー)、右はサンピエトロ大聖堂にあるミケランジェロのピエタのマリア様の横顔です。

さて、いよいよ美術館見学です。「凄い」「膨大」「圧巻」「なんだこれ・・・!」常套句ばかり並んでしまいますが、でもだってそういう言葉が出てきてしまうんです。当然なのですが、全部の美術館は回れませんでした。やっぱり頑張って朝一番に来るべきだった、そうしたら時間がもっとたっぷりあったのに!と後悔しました。

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ヴァチカン美術館の古代彫刻と言ったら、コレでしょう、ラオコーン。ミケランジェロも大絶賛、ということで美術的価値の非常に高い逸品ですが・・・私にはこの題材がどうしてもおぞましく思えてしまって素直に鑑賞できません。だって、大蛇に絞め殺されようとしている父子、ですよ。彫刻が素晴らしければ素晴らしいほど、それは緊張感を持ち筋肉の動きの様子が現実的になり、本当に目の前で人間が大蛇に殺されているかのようです。残酷・・・などと思う私は到底芸術家にはなれませんね・・・。他にもいろいろ「残酷系」の彫刻がありましたが、特に印象に残ったのが「ガチョウを絞め殺す子供」の像(なんで写真撮ってこなかったのだろう!)。実物大の3歳くらいの幼児がガチョウを楽しそうに絞め殺している彫刻でした。これも子供の体の動きの表現が素晴らしい、ということのようでしたが・・・いやはや。

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次なる「必見ポイント」はラファエッロのスタンツェです。「聖体の論議」ですとか「アテネの学堂」など有名な大きな絵画があります。ここで私が一番好きな絵は「聖ペテロの解放」です。本当にすぐそこに獄に繋がれた聖ペトロがおり、そこへ天使が降り立ち聖ペトロを外に連れ出そうとしている―――ような錯覚に陥ってしまいそうな絵です。が、この絵は修復中で布がかかっており見られませんでした!がっかり!!悔しいのでブログにこの絵の写真をアップしてみました。

それからやっぱりシスティナ礼拝堂。礼拝堂内は満員電車のような混雑です。天井と壁一杯に描かれた絵!絵!絵!ミケランジェロというのは一体何者だったのでしょう。凄いです。一つ一つの絵を丹念に鑑賞したいところですが、首が疲れてしまいます。見るのにこんなに疲れる絵が他にあるでしょうか。それにとにかく大混雑で頭がクラクラしてきました。

最後にピナコテカへ行きました。約半分の部屋が閉鎖されておりましたが、ダヴィンチやラファエッロの絵は見ることが出来ました。ここにはミラノのダヴィンチ作「最後の晩餐」の実物大(←多分)タペストリーが飾られていて、絵画と本当によく似ていて驚きました。ミラノの絵では切り取られているキリストの足も(ドアを作るため壁に穴を開けたのだそうです)、このタペストリーにはちゃんと残っておりました。

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この写真は美術館出口へと向かうときに通る美しい螺旋階段です(写真が下手で美しさがよく表現できていない~!)。



人気blogランキング@ヴァチカン美術館は凄い
by kiriharakiri | 2005-12-04 23:14 | イタリア旅行記