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60年代後半生まれの独身女が日々考えたことをつづります


by kiriharakiri
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困った神社だこと

今日は8月15日終戦の日ということで・・・小泉総理大臣が靖国神社へ行ったというのが大ニュースな一日だった。

小泉総理が靖国へ行けば、一部の日本人は非常に喜び一部の日本人は非常に憤り、中国や韓国では政治家から一般の人までが不愉快に思う―――ようだ。

なぜ小泉総理は8月15日に靖国神社へ行きたがるのか?いつ行っても批判が出るんだからいつ行ったっていいでしょ、と開き直ってたけど・・・いつ行ったって同じなら、他の日に行けばいいじゃん・・・と思うのだが。

8月15日が太平洋戦争(←大東亜戦争って言ったほうがいいんですかね)の終わった日であることを考えれば、靖国神社に祀られている「神様」のうちでも特に太平洋戦争で亡くなった「神様」に重きを置いているということでしょう?太平洋戦争での大勢の戦没者を悼む、それが大切だ、ということで。

そして中国や韓国から非難の声があがる。

で、「なんで戦没者悼んで外国に文句つけられなきゃならないんだよ!」と靖国参拝を大切なことと信じている日本人が怒る・・・うーん、不毛だ。

なぜ中国や韓国は首相の靖国参拝を非難するのか。

靖国神社が「A級戦犯」を合祀しているからか?
靖国神社が「B級C級戦犯及びその他戦没者」をも祀っているからか?
それとも他にもっと別な理由があるのか?

この辺が曖昧なような気がする。A級戦犯合祀を辞めれば中国や韓国は納得するのだろうか。B級C級戦犯は合祀していても構わないと考えるのであろうか。

靖国信奉者はそもそも「戦犯」などというものは戦勝国側が不当にも勝手に敗戦国の政治家軍人兵隊等を「戦犯」と決めつけて命を取られた人たちである=つまり国のために殉じた人たちであるのだから「英霊」「神様」だ神様祀ってどこが悪い!といったことを考えているらしい。

確かに、第2次大戦後の軍事裁判が本当に「適切」なものだったのか?連合国側には一切罪が無く枢軸国側にのみ罪があるというのはあまりに連合国側に有利すぎないか?という疑問を挟み込む余地は充分にあると思う。

でも、実際に日本が中国や韓国を侵略したり植民地にしたりして痛めつけたのは事実で、このことに責任がある人間が戦犯とされるのは致し方ないのではなかろうか。連合国側が戦犯と判断した人間が本当に「戦犯」だったのか?間違いはなかったのか?という問題は残るが・・・。

とにかく、中国や韓国その他日本に攻撃された国々の人たちから見れば、日本は戦争犯罪を犯したのであり、その犯罪を遂行した人たち、例えば実際に中国人を殺した兵士とかその殺戮を指揮した上官とか、そういった人たちを「神様」として崇め奉るなんてことをされたら、それは深い不快感を持つだろう。

そう考えると、A級だけでなくB級C級でも「戦犯」が神として祀られている神社を参拝する=「戦犯」を神として崇め奉るという行為、そんなことを一国の首長がうかうかと実行するのはどうなのかなぁ。

私思うに、中国や韓国は靖国神社は「戦犯」だけではなく戦死した人たち一般を祀っている、そのことだけでも「靖国参拝なんて許せない」と思うのではなかろうか。日本の側から見れば、お国のために戦って命を落とした「英霊」も、中国や韓国から見たら「自分達の仲間を殺した憎い敵国の兵士」だったりするかもしれないのだから。

だからA級戦犯合祀を止めても、要人が靖国に参拝すれば中国や韓国の一般市民からの非難の声は上がると思う。でも「外交」を担っている人たちはどうかな。中国や韓国の政治家たちの態度が軟化するということは考えられるのではないか?だとすればA級戦犯合祀を止めるというのは一つの「手」だと思う。

そんな「手」のために英霊を英霊の地位から引きずりおろすなんて出来るか!と靖国信奉者は怒るでしょうけれど。私、信奉者じゃないから、行ったことはあるけどね、靖国神社。境内でやってた猿回しは面白かった、って今そんな話してもしょうがないけど。他国とよろしくやっていくには色んな手を使うもの―――なんじゃないの?いえ、私に「外交」のことなんて分らないから素人考えだけど。

そもそも「お国のために亡くなった人たちは神様になるんです」という考え方そのものが狡いんだよな―――って、この辺で止めておこう。
by kiriharakiri | 2006-08-15 22:55 | 社会一般